恋する運命にある人は

  
「一目で恋するものだ」とある。
一瞬に芽生えた恋なのか、育みあった恋なのかわからないが、
その年になっても、恋の炎を燃やす『オトナ』たちを祝福したい。

この能因法師、ちょっとくせ者。
若い頃、官につとめていて、剃髪して歌詠みとなったとされる。
代表的に雋景歌に
「都をば 霞とともに たちしかど 秋風ぞ吹く 白河の関」
というのがある。
ポールとは17歳の年齢差があると騒がれている新婦のシェベルさんも51歳。
フネさんと同年代とは、とても思えない。

万葉集や古今集などに収められている歌を一首?
と言われても、
その道に精通した人でなければ、一首さえも諳(そら)んじることはできないだろう。
だけど雋景も、
小倉百人一首に収められている歌を挙げろと言われると数首が頭に浮かぶ。

百人一首に取り上げられているからと言って名作であると思ってはいけない。
藤原定家が京都・小倉山の山荘で選んだとされるが、
それは類似の楽しむ座興のようなところがある。
名作を選んだというより定家が作り上げた秘密が隠されていると言った方がいい。

もし、最高の歌を集めているとしたならば、
よく知られた歌人の作では、別の秀作が収められているハズ!と強調する人も多い。
百人一首の歌や人物の中に秘密が雋景隠されている。

その小倉百人一首。69番目の歌として挙げられているのが、
「あらし吹く み室の山の もみぢばは 竜田の川の 錦なりけり」
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